日本承継成長研究所

日本承継成長研究所

社長は交代した。
けれど、経営は本当に渡っていますか?

藤井薫が、机をはさんで話を聞いている場面。

先代は「もう任せている」と思っている。
後継者は「まだ任されていない」と感じている。
私たちは、その見えない差を見える形にし、承継を次の成長につなげます。

承継を、次の成長の入口に。

Japan Succession Growth Institute
Turning Succession into the Next Stage of Growth.

藤井薫の物語

51年間、経営の問題は解いてきた。
けれど、息子への承継だけは、
同じやり方では解けなかった。

藤井は2025年4月、自ら創業した会社を長男に託しました。「もっと責任感を持て」と何度言っても変わらなかった長男が、社長を譲ると、土曜日も自分から会社へ出るようになりました。最後の責任を握っていたのは、藤井自身だったのです。

原因を、外側に探していた

「なぜ社員は分かってくれないのか」「なぜ後継者はもっと責任感を持たないのか」。51年間、問題の原因を自分の外側に探していました。

一番見えていなかったのは、自分だった

ファントム戦闘機の問題は分析できる。料理人の勘まで数値化してきた。それなのに、自分がなぜ怒るのか、なぜ人に任せられないのか。それだけは、長い間まったく見えていませんでした。

経営の外側ではなく、人の内側を掘った

過去に何があり、それをどう受け止め、どんな思い込みが生まれ、いまの判断にどうつながっているのか。自分自身を材料に掘っていったのが、「根っ子学」の出発点です。

後継者をどう変えるかだけを考えていてはいけない。先代自身も見なければいけない。

自らの承継で、藤井がたどり着いた結論です。だから私たちは、後継者だけを変えようとせず、先代だけを責めません。先代を見る。後継者を見る。家族を見る。そして、その人たちの「根っ子」を見るところから始めます。

創業から承継までの51年間を、藤井が4つの章に書いています。
藤井薫の物語を読む
藤井薫の著書の表紙。

まず、1冊から

まずはこちらを
読んでいただけたらと思います。

藤井が自分の77年を振り返って書いた1冊です。会社を業界トップへ育てた経営の裏で、家の中では話が通じなかった。その両方がなぜ同時に起きていたのかを、藤井自身が書いています。

読んで「これは、うちのことかもしれない」と思われたら、そこでご相談ください。

『犯人は自分の中にいた ── 77年間、私を操り続けた「見えない根っ子」の正体』藤井 薫 著
ご一緒することになった方には、先に読んでいただいています。

なぜ、第三者が入るのか

株価もスキームも整った。
それでも、大事なところで話が止まります。

止まっているのは、手続きではありません。同じ会社を見ていても、渡す側と受け取る側では、見えている景色が違うからです。

先代

任せたい。けれど、まだ任せきれない

守り抜いてきたものがあります。渡すことが、その全部を手放すことのように感じられる。だから、口では「任せた」と言いながら、最後の判断だけが手元に残ります。

後継者

受け継ぎたい。けれど、自分の経営もしたい

背負う覚悟はあります。同じやり方のままでは続かないことも、見えている。それを言えば否定になる気がして、言わないままになります。

どちらにも、それぞれの正しさがあります。だから、どちらか一方では解けません。

会社を守り抜いた側の理屈と、これから背負う側の理屈。その両方をそのまま同じ席に置き、見えるようにする。先代と後継者という近い立場だからこそ、直接では話しにくいところに、私たちが入ります。

身内だけでは、なぜ解けないのか

身内だけで話すと、
論点が「会社」から「感情」へ移ります。

承継が壊れるときは、たいてい条件で壊れていません。話しているうちに、議題が入れ替わってしまうからです。

会社の話が、人の話に変わる

「この事業をどうするか」が、いつのまにか「あのとき、どうしてくれなかったか」に変わります。近い間柄ほど、過去の記憶が同じ席に並びます。

感情の話になると、まとまらない

感情には正解がありません。どちらも間違っていないので、どちらも引けなくなります。ここから先は、時間をかけるほど固くなります。

行き着く先では、承継ではなくなる

まとまらないまま長引くと、話し合いの目的が「会社を続けること」から離れていきます。そうなったとき、失われるのは関係だけではありません。

間に第三者がいれば、議題を会社の話に戻せます。

私たちが入るのは、判断を代わりにするためではありません。話が感情に移りかけたときに、もう一度「会社をどうするか」へ戻す役目のためです。この役目は、身内には務まりません。近すぎるからです。

なぜ、私たちが間に入れるのか

承継を語る立場ではなく、
自分で承継をやり切った側として、席にいます。

渡す側の世代と、受け取る側の世代。どちらの言葉も、同じ席にあります。60代の社長に若い側だけで話すと、話が届かないことがあります。両方の世代がその場にいるからこそ、双方が歩み寄れます。

藤井 薫

根っ子学

藤井 薫

株式会社 大和製作所 創業者/「根っ子学」提唱者

自らの承継経験から、渡す側の葛藤を扱います

27歳で創業し、製麺機メーカーをゼロから業界トップへ育てました。2025年4月、その会社を長男に託しました。

親としての感情、創業者として守りたいもの、後継者の自立。経営の理屈だけでは解けなかったところを、自分自身を材料に掘り下げ、体系にしたものが「根っ子学」です。

藤井薫の物語を読む

青峰 隆

第二創業の設計/AI活用支援

青峰 隆

後継者の「やりたいこと」を、事業の形にします

受け取る側の立場から、次の柱をつくります

関係が通ったあとに残るのは、「では、これから何をするのか」です。そこを事業の形にするのが私の担当です。

ITの現場に20年。2012年にマレーシア・シンガポールで起業し、2017年の帰国以降は、経営者・個人事業主からの相談を1,000件以上受けてきました。

先代には藤井が、後継者には青峰が、それぞれの側から入ります

藤井は過去から今までを、青峰はこれからを扱います。役割がはっきり分かれているので、どちらの側にも「自分の話をする相手」がいます。

二人について、詳しく見る

私たちが引き受けること

知る → 通す → 渡す → 動かす。

はじめの1ヶ月で現在地を見て、そこで進むかどうかを双方が決めます。続く3ヶ月で、話が通る状態をつくり、役割と権限を渡し、第二創業の最初の一歩まで動かします。どの月も、二人で同席します。

  1. 知る ── はじめの1ヶ月・現在地診断根っ子診断とお一人ずつの面談で、承継が何によって止まっているのかを特定し、現在地診断書としてお渡しします。ここで区切っていただけます。
  2. 通す ── 本支援1ヶ月目家族の根っ子会議で、これまで言えなかったことを、話せる状態にします。渡す側と受け取る側の間で、話が通る状態をつくります。
  3. 渡す ── 本支援2ヶ月目何を残し、何を変えるのか。役割と権限の移行を明文化します。
  4. 動かす ── 本支援3ヶ月目第二創業の方向を決め、AI・ITで社長の時間を空け、最初の一歩を実行します。

お手元に残るもの

気持ちの整理で終わらせず、文書にして会社に残します

  • 現在地診断書 承継が、いま何によって止まっているのか
  • 家族・経営の関係マップ 誰と誰の間で、何が止まっているのか
  • 権限移譲の設計書 何を、いつまでに、誰へ渡すのか
  • 第二創業の構想 次の柱をどこに置くのか
  • 90日ロードマップ 最初の一歩を、いつ、どう動かすのか

1+3ヶ月の中身を見る

公的データで確かめられていること

承継したあとの数年に、
はっきりした傾向が出ています。

以下は、中小企業白書と日本政策金融公庫の調査が示している傾向です。いずれも平均・分布・相関であり、個々の会社の結果を約束するものではありません。そのうえで、私たちが何をそこから設計したかを、分けて書きます。

数値読み取れること出典
1年後 −0.2%
→ 9年後 +2.1%
同業種平均との差で見ると、承継後2年間の平均はわずかにマイナスでした。プラスに転じるのは3年目、差が開くのは5年目からです。 2023年版 中小企業白書
第2-2-12図(同業種平均との差分)
43.8% / 17.5% 業績の差と強く関連していたのが、新しい取り組みの有無でした。小企業では、業績が良くなった会社の割合が 17.5% → 43.8% と差が出ています。 日本政策金融公庫論集 第29号
(2015年11月)図-2
57.3%
〜 40.3%
社内の信認の有無によっても、差が出ていました。信認と新しい取り組みの組み合わせで、4通りに分かれます。
  • 信認あり × 新しいことに取り組んだ57.3%
  • 信認あり × これまで通りを続けた52.4%
  • 信認なし × 新しいことに取り組んだ48.8%
  • 信認なし × これまで通りを続けた40.3%
承継後、売上の伸びが業種内で上位に入った会社の割合(「高」+「やや高」)。n=1,510/960/213/223。「信認を得ていない」には「どちらとも言えない」を含みます。
2023年版 中小企業白書
第2-2-35図(「高」+「やや高」)
信認があって何もしなかった会社(52.4%)が、信認がないまま新しいことに取り組んだ会社(48.8%)を上回っていました。

この結果から、私たちは信認づくりを先に置いています。データが示しているのは分布の差までで、順番そのものの因果までは示していません。そのうえで現場での実感とも重なるため、1+3ヶ月をこの順番で設計しました。

図の全体と、原典の読み方を研究ノートで見る

経営者の内側にあるものを、
承継できる形にする。

創業者が持っているものは、株式や資産だけではありません。判断の癖、譲れないもの、口に出されないまま社内に効いているもの。それらを見える形にして次の世代へ渡すための体系が「根っ子学」です。2026年8月、その研究成果を学会で発表しました。

学会発表

根っ子学による経営者の潜在意識の可視化
── デジタル化: 事業承継への応用を中心に

2026年8月30日(日)/実践経営学会 発表者:藤井 薫(根っ子学提唱者・株式会社大和製作所 創業者)

創業者の内面を26の類型と7つの段階で捉え、後継者へ渡せる形に整えるための研究です。

発表の要旨を読む

根っ子学

強みも、承継を止めているものも、
同じ根から出ています

創業者の判断の型を26の類型と7つの段階で捉え、気づいていただく順番まで含めて設計するのが根っ子学です。片方だけを取り除くことはできないため、順番が要ります。

根っ子学とは何かを読む

日本の長寿企業から、世界の承継へ。

創業100年を超える企業は、日本に 33,076 社。世界の100年企業の 41.3% が日本にあります(2位の米国は24.4%)。200年を超える企業では、世界の 65% が日本です。私たちは、承継を専門に扱う場所を日本に創り、世界企業の承継までを見据えた活動をしています。

出典:日経BPコンサルティング 周年事業ラボ「世界の長寿企業ランキング」(2020年4月6日発表/2019年10月時点。帝国データバンクおよびビューロー・ヴァン・ダイク社 Orbis 企業情報による)
これから何をしていくのかは、私たちについてに書いています。

私たちの目的

目指しているのは、
会社を受け継ぐ人たちの、
永い繁栄です。

承継は、そのための入口です。会社を渡すことでも、株を移すことでもありません。

  • 親族承継であれば、子や孫へ。
  • 社内承継であれば、次の経営者と社員へ。
  • 第三者承継であれば、新しく会社を背負う人へ。
木は、実を残す。
人は、根っ子を残す。
2026年8月 実践経営学会 発表論文「根っ子学」結語より

残すのは、財産や会社に加えて——次の世代が自分の根っ子で考え、価値を受け継ぎながら方法を更新できる土壌です。だから私たちは、渡す手続きではなく、渡したあとに伸び続ける状態をつくることに時間を使います。

会社を残すことが目的か

会社という器を、次の代へ引き渡すこと。

続く人たちが、永く繁栄することが目的か

器はそのために形を変えていくもの、と考えること。

ここが、分かれ目です。私たちは、後者を目的とされる方とご一緒したいと考えています。

一人で抱えるより、
話したほうが、ずっと早く解けます。

メールでも、オンラインでも構いません。いま会社で起きていることを、まずお聞かせください。